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教授法

ひつじ先生
ひつじ先生
ひつじ先生

今日は教授法ね

タメ口の学生
タメ口の学生

教授法って、今は使われなくなった考え方がほとんどだよね?覚える意味あるの?

ひつじ先生
ひつじ先生

今でも授業で使われている練習法もたくさんあるし
新しい練習法が生み出されていった経緯を知っておくと
自分自身の授業でも役に立つよ

タメ口の学生
タメ口の学生

あと似たようなのばっかりで覚えにくいんだよね
そもそもメソッドとアプローチの違いってなに!?

ひつじ先生
ひつじ先生

教員試験対策だけなら厳密に区別しなくてもいいけど
きちんと覚えたいなら、メソッドは実際の教え方の手法、アプローチは基礎となる考え方だね

ひつじ先生
ひつじ先生

まずは大まかな流れを見てみよう
何年とかの数字は覚えなくていいよ

1840〜1900年代
【はじまり】ガチガチの座学時代

文法訳読法

1880〜1960年代
【母語を使わずに】口を動かそう時代

グアン・メソッド
ナチュラル・メソッド
アーミー・メソッド
オーディオリンガル・メソッド

1960〜1970年代
【様々な視点から模索】口だけ動かしても話せへんやんけ時代

サイレントウェイ
TPR
CLL
サジェストペディア

1970〜1980年代
【かなりまとまってきた】言語ってコミュニケーションのためだよね時代

コンプリヘンション・アプローチ
ナチュラル・アプローチ
コミュニカティブ・アプローチ

1980〜1990年代
【分類に困る】1つだけ覚えたほうがいいやつ

VT法

1990年代〜現代
【今の最先端・超重要!】目的が達成できればええんちゃう?

TBLT

1980年代〜現在
【番外編】日本の学校教育

CBI
CCBI
CLIL

タメ口の学生
タメ口の学生

ちょっと多いけど、こうやってみるとシンプルかも?
読めたらいい→話せたらいい→コミュニケーションがとれたらいい→やりたいことが達成できたらいいって流れだね

ひつじ先生
ひつじ先生

そうなの!
試験対策ではそれぞれの特徴となるキーワードをおさえておけばOK
ひとつひとつポイントを見ていきましょう♥

全てのはじまり

読んで翻訳するだけのガチガチの座学時代

文法訳読法

・一般教養のためのラテン語教育で使われた
・文法説明を聞いてから、文章を読んで翻訳する方法
・会話や発音練習はほとんどしない

ひつじ先生
ひつじ先生

この方法だと「読めるけど話せない」という欠点があったの

タメ口の学生
タメ口の学生

日本人の英語学習みたい…
以前は日本の高校や大学の英語授業って文法訳読法だったよね

話せるようにならないと意味がないと気付いた

口を動かそう時代

ひつじ先生
ひつじ先生

ガチガチの座学から一歩踏み出したのがグアン・メソッド

グアン・メソッド

動作の流れ(系列)で覚える方法
・連続的な動作の流れを言葉とセットで覚えるのが特徴
・動作と文を直接結びつけることで、意味を理解させる

ひつじ先生
ひつじ先生

グアン・メソッドから、「母語を使わないで習おう」「話す力を育てよう」という考え方で生まれたのが次のナチュラル・メソッドだよ

ナチュラル・メソッド

・母語を使わず目標言語だけで教える(=直接法)
・見て、聞いて、話すを重視
・翻訳なし
・会話中心

タメ口の学生
タメ口の学生

日本語学校で主流の直接法って、この段階ですでに基礎ができてたんだね

ひつじ先生
ひつじ先生

自然に話せるようにはなったけど、もっと短期間かつ確実に話せるようにしたい!という考えから生まれたのが、次の超スパルタ軍隊式メソッド

アーミー・メソッド

・軍隊の短期集中語学訓練から生まれた
・反復練習、暗唱、即答が中心
・気合と根性のスパルタ!
・次のオーディオリンガル・メソッドの土台になった

ひつじ先生
ひつじ先生

しかし気合だけでどうにかなるものではなく…

タメ口の学生
タメ口の学生

多くの人は仕事も家庭も趣味もあるし、軍隊みたいに勉強漬けってわけにはいかないよね…

ひつじ先生
ひつじ先生

「人は繰り返すことで覚えて習慣化するもの」という科学的な考え(行動主義心理学)を取り入れた、反復練習中心の方法が生まれたの

オーディオリンガル・メソッド

・行動主義心理学がベース
・模倣&反復(ミム・メム練習)、体で慣れて習慣化する!を重視
間違いは即訂正→間違った習慣が身につかないように

ひつじ先生
ひつじ先生

「間違いは即訂正」は、このオーディオリンガル・メソッド特有の考え方なの

タメ口の学生
タメ口の学生

問題文に「すぐに間違いを正す」と書いてあったら、オーディオリンガル・メソッドだと考えていいんだね

ひつじ先生
ひつじ先生

と、ここまでは平凡な私たちでもスッと馴染むような教授法たちが順調に生まれてきたわけ

タメ口の学生
タメ口の学生

えっ、非凡な教授法とかあるの?

ひつじ先生
ひつじ先生

当時の課題を解決しようとした結果、少し変わった方法が生まれたの
共通するのは「人間らしい学び方」を模索したところかな

世はまさに大模索時代

口だけ動かしても話せへんやんけ時代

サイレントウェイ

教師があまり話さず、学習者自身の「気付き」を通して学ばせる
・色付きロッドなど教具を使用

タメ口の学生
タメ口の学生

印象的…
動画で見たら一発で覚えられた

ひつじ先生
ひつじ先生

「サイレントウェイ」自体は出題頻度はそんなに高くないけど、他の教授法のダミー選択肢に「色付きロッド」という文言が出てきたことがあるよ

TPR(Total

・幼児が言葉を覚えるように「聞く→体を動かす」のセットで覚えていく
・命令文が中心で、とにかく動作で覚える
・発話は強制しない
・初級学習者に効果的

ひつじ先生
ひつじ先生

TPRのポイントは、学習者は「まずは聞いて体を動かすこと」が求められ、発話は強制しないところ

タメ口の学生
タメ口の学生

話すのは頭の準備ができてからってのは、オーディオリンガル・メソッドの「即座に話せ!」とは正反対だね

ひつじ先生
ひつじ先生

タメ口ちゃんはどっちが好き?

タメ口の学生
タメ口の学生

うーん…
プレッシャーが少ない分TPRのほうが気楽だけど、私は外国語はとにかく音読して自然に口から出るようになるように練習する派だから、オーディオリンガル・メソッドのほうが好きかも

ひつじ先生
ひつじ先生

そういう人もいるよね

CLL(Community

教師はカウンセラー役
・学習者の不安を取り除くなど、心理面への配慮を重視
・安心できる学習環境作りが目的
・学習者が言いたいことを母語で教師に伝え、教師がそれを目標言語に訳して学習者に返す、というプロセスが基本

ひつじ先生
ひつじ先生

CLLでは不安をなくして安心して学べることが重視されたけど、安心だけじゃなくて、もっと自然に、もっと楽に学習できないかな?って考えたのが次のサジェストペディア

サジェストペディア(Suggestopedia)

音楽を流すなどリラックスした状態で記憶を促進
・暗示効果を利用
・心理的な緊張を下げるのが特徴

タメ口の学生
タメ口の学生

なんか学習者の心理面に配慮しすぎじゃない?
勉強って、こう、もっと「頑張ろう!」ってガツガツするものじゃない?

ひつじ先生
ひつじ先生

サジェストペディアは心理的な緊張をなくしたほうが頭に入りやすいと考え、「いつのまにか頭に入っている状態」を本気で目指した方法なの

ひつじ先生
ひつじ先生

この「心理的な緊張」は情意フィルターとも言われて、クラッシェンのインプット仮説ともつながっているよ

教育に対する考え方を見直した

外国語ってコミュニケーションのためだよね時代

ひつじ先生
ひつじ先生

ここからはアプローチ3連発!
現代の日本語教育の土台にもなっているよ

タメ口の学生
タメ口の学生

アプローチってことは、具体的な授業方法より、「言語って何のためにあるの?」って考えた時代なんだね

コンプリヘンション・アプローチ

・教師が絵、ジェスチャー、動画などを使って意味を理解させる
・学習者は聞くだけ、見るだけでもOK
・教師は大量のやさしい目標言語を聞かせ続ける(i+1インプット)
・学習者が話し始めるまで無理に言わせない
・間違いがあってもその場では細かく訂正しない

ひつじ先生
ひつじ先生

ポイントは、i+1インプット
iは今のスキルレベルのこと、+1はちょっと難しいレベルのこと
つまり今のレベルよりすこしだけ難しい目標言語をたくさん浴びることで学習が進むと考えたの

ナチュラル・アプローチ

・コンプリヘンション・アプローチの発展版
理解可能なインプット(i+1インプット)を大量に与える
・発話は強制しない
・間違いは気にしない

タメ口の学生
タメ口の学生

ナチュラル・アプローチってさっきも出てこなかった!?

ひつじ先生
ひつじ先生

良い質問!
さっき出てきたナチュラル・メソッドは「赤ちゃんが成長するように自然な学習の流れで覚えよう」という直接法の授業手法
ナチュラル・アプローチは「たくさん聞いて覚えさせる」授業手法だよ

タメ口の学生
タメ口の学生

ややこし~~~~!!!
ナチュラりすぎだってぇ~~~!!!

ひつじ先生
ひつじ先生

な、なちゅらり…?

コミュニカティブ・アプローチ

・目的は伝えること、コミュニケーションが成功すること
・文法的な正確さより意味が通じることを重視
・ロールプレイ、情報ギャップ活動などが中心
・すこし不正確な表現があっても、意味が通じれば(コミュニケーションがとれればOK)
・教師は文法などの説明役ではなくファシリテーター役

ひつじ先生
ひつじ先生

つまり、言語はコミュニケーションのためにあるのだから、会話中に辞書とかジェスチャーとか使えるものは全部使って、言いたいことが相手に通じればOKという考え方

ひつじ先生
ひつじ先生

このあたりで、最近の授業で使われている教授法はあらかた出揃ったと言ってもいいかもね

タメ口の学生
タメ口の学生

意味を覚えて、体で使えるようになって、学習者が緊張しないように配慮して、コミュニケーションを目標にして…
たしかに授業の大事なところはほぼ網羅されてきた感じ

分類に困る

とりあえず覚えておこう、VT法

ひつじ先生
ひつじ先生

ここから後は時系列順ではなく覚えやすさで分類したよ
そしたら1つだけになっちゃった

VT法(Visual

絵、写真、映像で理解を助ける
・視覚情報を最大限活用
・初級者にもわかりやすい

ひつじ先生
ひつじ先生

VT法の問題点は、映像を見るとある程度内容が理解できるため、「語彙や文法が聞き取れから理解できた」とは言い切れないこと
過去問に出たことがあるよ

タメ口の学生
タメ口の学生

内容を理解している=語彙や文法スキルが身についている、と安直に考えることはできないってことだね…

今の最先端、超重要

やりたいことが達成できればいい!TBLT!

タメ口の学生
タメ口の学生

トマトベーコンレタスバーガー?

ひつじ先生
ひつじ先生

それならTBLBでしょ
TBLT!タスクベースのランゲージのティーチング!

TBLT(Task-Based

・タスク達成がゴール
・言語は目的達成の手段
・結果(成果物)がある活動

ひつじ先生
ひつじ先生

タスクベース、めちゃくちゃ出ます!
これが文科省が日本語学校で特に重視している授業法なの!
なので別記事で詳しく解説しますが、下にもう少し補足説明を

TBLT(Task-Based

①ここでのタスク(=目的)とは
「間違ったチケットを買ったのでスタッフに交換してもらう」「友達と日帰り旅行のプランを立てる」など

教師は先に文法説明をしない
学習者は、いま持っているスキルを使ってとにかくやってみる

③タスク中は、語彙や文法の細かい訂正は原則しない
ゴールはあくまで目的が達成できること
日本語が不正確でも達成できたら成功と考える
教師は、タスクの進行を途中で止めない

④最後にまとめてフィードバック
ポイントは「タスクの進行を途中で止めない」ので、必要であれば最後にまとめてフィードバック
ただし最後のフィードバックでも、大事なところだけピックアップし、全ては訂正しない(⇒フォーカス・オン・フォームの考え方)

※今までの「教師が語彙や文法を教える」から「学習者自身が学ぶ」へ
 教師はサポートの役目

ひつじ先生
ひつじ先生

今後、日本語学校での授業はこれが基本になると考えられます。
学校から渡される授業スケジュールを理解する上でも必要なので、しっかり覚えておきましょう。

タメ口の学生
タメ口の学生

試験に出なかったとしても、教師として授業でやるかもしれないってことだね。

ひつじ先生
ひつじ先生

令和7年度の試験では、1問目から「TSLT」が出てきて受験者を絶望させたという経緯があり…

タメ口の学生
タメ口の学生

TSLT?

ひつじ先生
ひつじ先生

私も知らなくて一瞬焦ったけど、読解文をよく読めば「TBLTの逆の考え方」「(従来の)文法導入をメインとし、タスク活動はサブとして行う授業方法」ってわかるように書いてあったよ

タメ口の学生
タメ口の学生

そう言われるとシンプルだけど、試験時ってどきどきしてるし、問題文の言い回しも難しいから、知らない単語が出てくると焦りそう…

ひつじ先生
ひつじ先生

各メソッドやアプローチの特徴をしっかり理解していれば、知識を組み合わせたり消去法などで解けるから安心して!

これも覚えておこう

学校教育の教授法

ひつじ先生
ひつじ先生

ここから下は、主に「外国籍児童を受け入れている小中学校での教育」方法です。

タメ口の学生
タメ口の学生

じゃ、日本語学校で働く人はあまり関係ない?

ひつじ先生
ひつじ先生

実は、教員試験の実施機関は「文部科学省」で、文科省って外国籍児童の日本語教育に力を入れているの

タメ口の学生
タメ口の学生

てことは教員試験にも…

ひつじ先生
ひつじ先生

私は令和7年の試験時に、出題されるに違いないと思って抑えておいたから、得点を稼げたよ
今後も出題されやすいと見ているわ

タメ口の学生
タメ口の学生

なるほど…
こういった各機関の思惑も理解しておくと試験対策もしやすいのか

てかCBI、CCBI、CLILの違いがややこしいんですけど!?

ひつじ先生
ひつじ先生

私自身、試験前にCBI、CCBI、CLILの違いがわからなくてけっこう調べたけど、書籍によって書いてることが少しずつ違って、結局よくわからなかった…(笑)

タメ口の学生
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それでも合格できたんだ…

ひつじ先生
ひつじ先生

おそらく詳細な違いを問われることはないと思うので、キーワードだけ覚えておきましょう

CBI→CCBIは、教科内容(算数や化学など)の学習を主目的にちていて
CLILは、教科も外国語も両方をバランスよく伸ばしたい考え方
(書籍によっては逆に説明されていることもあります)

CBI(Content-Based

言語は「学習の道具」
・教科内容の理解が主目的で、その過程で言語も身につく
・外国籍児童教育と相性がいい

CCBI(Content

・CBIの発展形
内容学習+理解重視のハイブリッド
・学習者の理解段階に合わせて内容調整

CLIL(Content

教科+外国語を同時に学ぶ
・4C(内容・認知・コミュニケーション・文化)
・現代教育の主流

ひつじ先生
ひつじ先生

教授法は以上です!お疲れさまでした!

この下にチェッククイズを実装予定です。
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